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「高額治療からの救済」 万波医師説明 委員は疑問視 ネフローゼ患者腎摘出 2007年01月20日(土)

非親族間の腎移植について、手続き面の妥当性などを検討した市立宇和島病院の調査委員会=19日午後1時半ごろ、宇和島市御殿町

 尿にタンパク質が流出するネフローゼ症候群の患者から両方の腎臓を摘出し、移植していた万波誠医師(66)。十九日の市立宇和島病院の調査委員会(委員長・深尾立千葉労災病院長)では、前日の専門委員会に引き続き、この移植が問題視された。
 万波医師は市立宇和島病院で三人のネフローゼ患者から両腎を摘出し、六件移植した。調査委の聞き取りに万波医師は「タンパク尿以外の腎機能は正常に働いていたので移植した」と説明。対して委員らの見解は「腎臓内科医の多くは摘出に賛同しないだろう」。
 さらに、万波医師は摘出した理由をこう説明したという。「ネフローゼ治療には大量のアルブミン(タンパク質)注射が必要で、保険で認められる本数では足りない。高額な治療費を自費で払えない患者のことを考えると、取って苦しみから解放させてあげたかった」。そして、摘出した腎臓は万波医師が診ていた患者に移植したという。
 病院関係者によると、アルブミン注射は年齢や体重、症状によって投与量や薬の濃度が異なるが、例えば二五〇ミリリットル(濃度5%)なら一本約六千円。保険適用されるのは月六本までとされる。万波医師の論理は、両腎摘出は、保険適用の範囲を超える量の薬物治療が必要となったが、高額の治療費を払えない患者の救済策というのだ。
 この特異な論理に委員らは首を傾げる。市立宇和島病院には、六人中三人が移植後もタンパク尿が出ていたとのカルテが残っている。万波医師は移植を受けた六人の経過を「一人は拒絶反応で摘出した。一部で現在もわずかなタンパク尿が出ているが、五人の腎機能は良好。摘出患者からの不満はない」と話したという。
 調査委は病院側に、宇和島徳洲会病院へ移った患者のデータを調べるよう要請。その是非は各学会の判断に委ねるとしている。