「県警の主張が一部認められたが、敗訴は残念」と報告する広田本部長=6日、県議会委員会室 県警の捜査費不正支出問題を内部告発した仙波敏郎巡査部長(59)を会見直後に異動させたのは違法とした高松高裁の国家賠償請求訴訟判決に対し、県警は六日の県議会文教警察委員会で上告しない方針を明らかにした。「異動は見せしめで違法」と認定して県側に慰謝料百万円の支払いを命じた判決は十四日に確定する。
委員会で広田耕一県警本部長は「控訴審で一部県警の主張が認められたが、敗訴という結果は重く受け止める。警察内部の問題を法廷で争うことになり大変心配を掛けた」と陳謝。仙波巡査部長への謝罪は「判決確定を待ち、適切な措置を検討する」と話した。
大塚泰博県警警務部長は、九月三十日に出た高裁判決について「内容を詳細に検討した結果、憲法や判例違反などが見つからず上告を断念せざるを得なかった」と説明。同委員会には、公金不正流用の実態解明や再発防止策を講じるよう求めた請願が出されたが「県などの監査できちんと対応できている」として採択しなかった。
仙波巡査部長は「上告断念は当然だが、ほっとしている。違法と判断された以上、県警は謝罪すべきだ。判決を機に裏金を完全に根絶し、信頼される警察に生まれ変わってほしい」と話した。同訴訟弁護団長の薦田伸夫弁護士は「本来は控訴前に断念すべきこと。仙波巡査部長に対する真摯(しんし)な謝罪と被害回復をしてほしい。また、公益通報者保護について厳しく反省し、このようなことがないよう注意してほしい」と話した。