県議会警察経済委員会(本宮勇委員長、八人)は二十日、一審で県側が敗訴した、県警の仙波敏郎巡査部長(58)による国家賠償請求訴訟の控訴議案を審査。訴訟費用の増大を疑問視する意見も出たが、自民党などの賛成多数(委員長を除き反対一)で原案可決。二十一日の本会議で同議案が可決されるのは確実な情勢となった。
委員会では、複数の委員が「仙波巡査部長は県警に裏金があったという前提で告発会見した」と指摘し、あらためて県警に裏金の存否を確認。県警側が組織的な裏金づくりは確認されなかったと強調したことを受け、岡田志朗氏(自民)は「私の周りでは控訴しない方がいいとの声が多い。世間は裏金があったと思っている。(控訴審では)裏金がないことをしっかり主張し、県民に理解してもらわなければならない」と述べた。
笹岡博之氏(公明)は控訴による新たな県民負担増を懸念し、訴訟費用などを質問。県警側は一審は損害賠償額百万円を除き計約二百十万円に上り、控訴した場合、弁護士への着手金などで約七十万円が必要になるとの試算を明らかにした。
玉井敏久氏(民主)は「これだけ費用を掛けて控訴審で本当に勝てるのか。敗訴となれば現場警察官の士気低下につながりかねない」などと控訴の必要性を疑問視した。
最後に広田耕一県警本部長が「原告の告発や会見の中身で一連の措置をとったわけでなく、適切な業務遂行上、やむを得なかったことを県民に理解してほしい」とあらためて説明した。
閉会後、反対した玉井氏は「裏金問題は明確になっていない。県人事委員会裁決や今回の判決には重みがある。県政与党の立場もあり迷ったが、会派として賛成できないと判断した」と話した。