県議会は十九日、県警の仙波敏郎巡査部長(58)による国家賠償請求訴訟で、県警の違法行為を認め県に損害賠償を命じた松山地裁判決を不服として県が高松高裁に控訴する知事提出議案を追加上程した。
同日の本会議で提案理由を説明した加戸守行知事は「松山地裁判決は誤った事実認定に基づいて判断しており、上級審で適切な判断を求める必要がある。適切な議決をお願いしたい」と述べた。
県政与党の民主党、豊島美知氏は代表質問で「一審の判断は非常に重いもので、県民から(判決への)批判は聞かれない。捜査費不正支出問題で失墜した信頼を回復するため多くの警察官が職務に励む中、控訴はまたも県民が納得できない状況をつくるのではないかと危惧(きぐ)する」と知事の判断を疑問視。
「人事権の乱用で裁量権の範囲を逸脱している」と認定し、配置転換処分を取り消した二〇〇六年六月の県人事委員会裁決や県民の反応に照らし合わせれば「控訴断念という勇断も選択肢にあったのではないか」と質した。
これに対し、加戸知事は「(同訴訟は)捜査費不正支出問題を扱ったものではない。配置転換が著しく不当で違法性を持つという認定の仕方に疑問を持っている。さらなる精査をいただくため上級審の判断を仰ぎたい」と答弁した。
本会議終了後、加戸知事は「県人事委員会は、配置転換が適当ではないと判断し裁決した。訴訟では『著しく不当だから違法性を帯びる』と言われたが、不当だとしても損害賠償を支払うほどの法律違反があったのか控訴審で争う」と話した。