
幼いころ、母からよく聞かされていた、あこがれの女性は、どういう人だろう。損害保険会社に勤めながら、思い続けていた。
約25年前、京都支店時代に図書館で調べた。クリスチャンで女性解放、女性参政権運動の先覚者。婦人救済施設「神戸婦人同情会」を設立し、女性と子どもの保護に力を注いだ城ノブ(1872〜1959年、旧温泉郡川内町出身)。「故郷の隣町にこういう人がいたのかと、さらに興味がわいてきた」
その後、松山勤務となり、さまざまな資料を調べ、1995年の退職後は、さらに熱が入った。全国各地で足跡をたどり、城ノブの親類にも会った。
八木さんは78年、勤務先で起きた不当労働行為事件の原告として提訴し四半世紀、闘った。女性、労働者と立場は違っても運動の方向性は似ていた。「与えて思わず 受けて忘れず」―城ノブの墓碑の言葉に共鳴する。
単身生活中に家族新聞を発行し、研究成果を掲載。2006年8月に「山河遙(はる)かに―城ノブ 尋究の旅」、昨年12月には祖父の城長州をテーマに続編を出版した。ペンネームは梨畑麦秋。
妻らと大阪府吹田市に住む。74歳。