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シン・ゴジラと原発 2016年09月21日(水)

 日本版ゴジラとしては12年ぶり29作目となる映画「シン・ゴジラ」がヒット、大きな話題になっている。まだ記憶に新しい東日本大震災と東京電力福島第1原発事故を想起させるのが一因だろう▲
 「現代の日本にゴジラが初めて現れた」という設定。「想定外」の未知の巨大生物の出現に官邸や閣僚は慌てふためき、無意味な会議を繰り返す。生物が放射能を帯びていることが分かっても、詳細な情報を国民に伝えない。いつか見た光景▲
 首相は自衛隊の防衛出動の判断ができず、官僚たちが裏付けとなる法案づくりに徹夜する。泥縄ぶりが滑稽だが「これが民主主義」の言葉に妙に納得させられる。硬直化した縦割り政治や脆弱(ぜいじゃく)な危機管理体制への風刺は辛辣(しんらつ)だ▲
 映画を見た石破茂元防衛相や枝野幸男民進党前幹事長は防衛出動にこだわる必要はなく、実際には「害獣駆除としての災害派遣なら可能ではないか」などと口々に「分析」する。こうした議論が広がったのも特徴の一つ▲
 しかし、自衛隊の武器は歯が立たず、国連は東京都心での核兵器の使用を提案する。拒み切れない政府。日本に3発目の核爆弾を落とさせまいと、型破りな若手官僚たちが活躍する▲
 62年前、1作目のゴジラも水爆実験の影響で誕生した。人が制御できない怖さは原発事故に通じる。シン・ゴジラも「倒せば終わり」では済まない。事故の後始末に先行きが見通せない福島と重なって見えた。

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