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さよなら両さん 2016年09月20日(火)

 会社帰りに寄った書店で、人気の高さを実感した。先週末に週刊少年ジャンプを探したが、売り切れ。「こち亀」こと、漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の最終回が載っているためだ▲
 連載開始は1976年9月。当時、少年漫画誌の人気は非常に高かったが、長期連載の作品が多くマンネリ化もしていた。そんなときに登場した型破りな警察官は衝撃的だった▲
 主人公の名は両津勘吉。「幸福はカネで買える」と言い放つ大のギャンブル好きで、勤務中も酒を飲む。いいかげんな性格だが、義理人情に厚い。「人間つまずくのは恥ずかしいことじゃない」と励ますこともあった。同じ葛飾に縁がある「寅さん」に似て、どこか憎めない▲
 作者の秋本治さんは両さんとは反対に賭け事や酒は一切やらない。40年間、連載を一度も休まず、締め切りに追われることもなかったという▲
 作品は最先端のゲーム機や家電、車を積極的に扱った。流行を入れると、数年後には作品が古く感じられるため敬遠されがち。だが「時代の記録」に価値を見いだし、描き続けた。長寿漫画となったのも時代に合わせ変化させたからだ。両さんのけんかは減り、顔つきは柔和に。ただ何事にも諦めず挑む姿は不変▲
 やっとコンビニで買えた最終回で、秋本さんは「有給休暇を与え、休ませてあげようと思います」とつづる。これからも記憶の中で雑草のようにたくましく生き続けるだろう。

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